noise pop

生活

バンドは生もの

去年の6月に抜けたバンドのプリマドンナでまたライブをやった。抜けた直後は本当に人間関係に嫌気がさしていて、もう一度バンドをやろうとは到底思えなかった。だいたい僕がいなくてもこのバンドの活動というのは円滑に進むだろうし、ライブをやる度に自分自身「一体俺は何をやっているんだ」と思うようになっていた。ギターを弾くわけでもベースを弾くわけでも、ましてや歌うわけでもないこのポジション。なんというか壁を突き抜けることができなかった。

ちょうど一ヶ月前に呼ばれてスタジオに行った。その前にもらって聴いたデモ音源が良かったからだ。別にもう一回バンドに戻ろうとか、そういう青春ドラマみたいな設定は全く無くて、単純に「曲が良かったから」という理由だけがそこにあった。数回スタジオを重ねてライブをすることになった。

今回参加した仙台新人類というイベント。同世代の在仙バンドが集まる中での貴重なライブだった。そんな中でも僕は緊張していた。周りは知り合いばかりだったのに。いや、むしろそうだったからなのかもしれない。

SEであるWeezerの「Don't Let Go」という僕がカラオケで90点とったことがある曲が流れ、ステージに出て行ったら1番目なのにたくさんのお客さんがいた。この時点で少し泣きそうになっていた。9ヶ月前には見慣れた光景だったが、いやに新鮮に見えた。6曲やった中で5曲が新曲だった。別に僕が作った曲じゃないし、大した力にもなってないけど「絶対に良いから黙って聴け」と思っていた。自分が良いと思ったものが、他の人に分かってもらえない、理解してもらえないことほど悔しいことはない。こういう時に自分という人間の発言力の無さを痛感する。

ライブはギターのトラブルで一番手なのに時間が押すという事態に陥ってしまったけど、僕が予定にないくらい喋ったのでなんとか繋いだ(繋げてないかもしれない)。しかし後半は「皆さん最近何かありました?僕は特にありませんでした」という高校生みたいなクソなことを喋るはめになってしまった。でもこの瞬間に「ああ、ライブやってんだな」と強く思った。僕はMCしてる時が一番気持ちいいというバンドやってる者とは思えないような性格なので、この時が自分の調子を計るパロメーターみたいになっている。全部その場で思いついたことを喋っているのだけど、その場にいる人が全員分かるような、それこそ内輪みたいにならないような言葉を頭の中の引き出しからサッと選んで口に出すようにしている。昨日はそれが出来たから良かった。まあこんな偉そうに書くような内容でもないけど。聞いてて良かった、電気グルーヴのオールナイトニッポン

ギターのトラブルも他の人が貸してくれたり協力してくれたからなんとかなったようです。ありがとうございます。その後にやったusは個人的に最高に気持ちよかった。usは僕が入ってすぐに作った曲で、学校のスタジオで僕と山根くんと当時のドラムのあっちゃんの3人で合わせた記憶がある。その時は僕はタンバリンではなくマラカスを振っていたが「なんか9mmみたいだね」と言われて止めた。ライブが終わったあとに見に来ていたあっちゃんが「すごく良かった。感動したわ」ということを言ってくれた。なんだかまた泣きそうになった。

今回ライブに出たけど、別に正メンバーに戻ったとかそういうことではない。サポートメンバーになったということとも違う。というかこのバンドに正メンバーもサポートメンバーもいないと思う。なんとも不思議な関係だ。今後もしライブをすることになったら、出るかはまだ分からないけど、もし出るとなったら是非見に来てください。

プリマドンナのライブの後に急いで物販に行ったらたくさんの人がCDを買うために並んでいた。「よし、届いた」と思った。僕が良いって言ってるんだから絶対に良いに決まっている。