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noise pop

生活

12.Half Japanese/Greatest Hits(1995)

Half Japanese/Greatest Hits

Half Japanese - Greatest Hits

Half Japanese - Greatest Hits

もうちょっとマトモなもん紹介しろという声も特に聞こえてこないので(第一、このレビューに対する反応を聞いたことがない)、今回もいつも通りなもんを紹介します。

パンクロックが流行り始めた70年代。ジャドとデヴィッドのフェア兄弟というちょっと頭のネジが飛んでる二人がおったそうな。彼らは目の前に迫ってきたパンクムーブメントを見て「俺らもやろう」と思い立った。しかし二人の目は明らかに、そのパンクムーブメントとは違う方向に向いていた。

革ジャンなんて全く着なくて、それどころかナード感満載の丸メガネをかけ、彼らが始めたのはなんだか異常にドラムがドカドカいってて必要以上にナヨナヨしてる歌声、そんでもって崩壊寸前の砂の城でドンガラガッシャンと鳴らせてているようなバンドだった。それは他のパンクバンドからしたら異端に見えただろうけど、彼らからしたら自分たちがやっている音楽こそが「パンクロック」であり、先人の真似をして革ジャン、ビール、セックスなどに姿を隠している他のバンドこそが偽物だったのだ。パンクとは誰の真似もしないこと、そして自分たちで自分たちのルールを決めること。フェア兄弟が始めたHalf Japaneseは一種の発明だったのだ。

ここまでいうとものすごく偉大なバンドに聞こえるけど、単純な話、彼らは馬鹿だった。このレビューで紹介するバンドはみんな馬鹿な気がするけど、多分気のせいだ。ジャドはバンドを始めて10年くらい、1個か2個のコードしか知らなかったらしい。しかし曲作りのセンスは抜群に良いという、よく分からない能力の持ち主でもあった。だけどコードなんて知らなくてもいいのだ。このベスト盤に収録された34曲という、ちょっと多い気もする曲からは、秩序を壊そうとする気概とポップセンス、そして底知れぬアホさが伝わってくる。

ジャド・フェアが語る「ギターの弾き方」

細い弦は高い音、太い弦は低い音。
調弦ペグの方で弦を押さえると音が低くなる。

あと、速く弾きたかったら手を速く動かして、
ゆっくり弾きたかったら手をゆっくり動かすこと。

これだけわかればもう弾ける。