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noise pop

生活

15.American Football/American Football(1999)

American Football/American Football

American Football

American Football

前回ちょこっと話題に出たCap'n Jazzというバンド。タイムリーな話題は続くもんで、なんとAmerican Footballが再結成!ということらしい。とても嬉しい気分になったので、早速聴き返してみたらこれが本当に素晴らしかったので、感想を記しておきたいと思った。

American Footballとは。Cap'n Jazzでドラムを担当していたマイク・キンセラがベースボーカルとして結成したバンドである。お兄ちゃんであるティム・キンセラの影に隠れがちだったマイクも遂に独り立ち。ソングライティング力を爆発させるわけです。

ジャンル的には「エモ」に分類されるけど、ここら辺のジャンル分けというのが非常に曖昧なのだ。例えば個人的にはMineral,Barid,Texas Is The Reason,Get Up Kidsは好きだけど、目の周りを真っ黒にして趣味の悪いジャケット写真にどや顔で映ってるバンドは好きになれなかったりする。さてさてどうしたものか。

「エモ」とは「エモーショナル」の略語である。エモーショナル。すなわち「感情」とか「激情」とかそういう意味だ。はっきりとした定義もなにもないけど、単純に考えてエモとは「聴き手の心を揺さぶるような音」なのではないか。それは別にBPMが速いとか、曲の構成が凝っているとかそういうことではなくて「心の琴線に触れるかどうか」ということしかないと思う。あくまでそこら辺は個人の話になってしまうけど。

American Footballは僕の心の琴線に触れた。クリーントーンアルペジオやタイトなドラム、そして洗練されまくったバンドサウンドが触れた。リズムで言うと一筋縄ではいかないような展開が目白押しなのだけど、どの曲も変拍子っぽくないのだ。この複雑かつ華麗なアンサンブルを作り上げるマイク・キンセラという最強の弟には頭が上がらない。轟音のギターがエモだと思ってるそこら辺の奴らに聴かせてやりたい。

Cap'n Jazzが青春の伊吹を感じさせる「春」だとしたら、American Footballは夕暮れをバックに哀愁を漂わせる「秋」であると考える。アメリカンフットボールという、いやに体育会系なバンド名からは想像ができないくらい青春の要素は無く、存在しているのは「The Summer Ends」というアンサンブルだけなのだ。

忙しない毎日の中に、ほんの一瞬だけ訪れる安らぎをギュッと濃縮したような音を詰め込んだようなアルバムだと思う。

フジロック来ないかな…。