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noise pop

生活

青が落ちる

「いい加減にしてください。なんでこんなに部屋が汚いんですか?生活感がある部屋というよりは、単純に物が溢れかえって統一感もクソもない部屋じゃないですか。こんなところによく住めますね。尊敬に値します。私には絶対無理です、無理。100万円注ぎ込まれても無理です。『片付ける片付ける』って一体何年前から言ってます?大体『カダツケル』じゃなくて『カタヅケル』ですよ。日本語もできないんですか。この中身が入ってないペットボトルなんて何に使うんですか」

「いやあ、何も飲みたくない時に」

目がチカチカする。今日は「10060-9860=200」という計算をミスって「100」という答えを導き出してしまった。小学校1年生の時に使ってた算数セットが必要だ。くれ。俺はあれに入ってた時計の針をぐるぐると回すのが好きだったんだ。小学生の頃の自分の方があらゆる面において賢かったような気がする。あとメンタル。今では考えられないくらいふてぶてしいガキだった。「俺のことが嫌いならそれもしょーがないじゃーん。俺もお前のこと嫌いだしー」みたいな。嫌な奴だ。もしも友達にいたらそいつの家に毎晩小石を延々と投げ続くるくらい嫌いになってそう。それを考えたら、今は人に嫌われるのが怖い。

こないだ色々あって佐藤君の家に泊まってそのまま朝になり、一階にある佐藤君の部屋の外でタバコを吸っていたら「…おはようございます」とめちゃくちゃ可愛い女の子に挨拶されるという事案に遭遇した。僕はまるで見ず知らずの女性には慣れてるかのような身振りで「ああ、おはようございます」とタバコの灰を落としながら返した。最近は頭がおかしい人間に遭遇しまくるという泣きそうになるくらい悲惨なことしかなかったので、それこそ天地がひっくり返るような衝撃を受けた。「おはようございます」か。なんて魔法の言葉なんだ。素晴らしさを噛み締める。そのキューティーガールは佐藤君の部屋の隣に住んでるらしい。羨ましい。今日も僕の隣の部屋からは「オホホホホ!」という恐怖の笑い声がこだましている。引っ越してえ。