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noise pop

生活

洗面所で前髪を切る100の方法

中学校の卒業式に記念ビデオを渡された。僕らの世代だと他の中学校はDVDだったのだが、何故か僕らの中学校はVHSだった。多分先生方はDVDという媒体を「これ、音楽聴くやつじゃん!」とCDかなにかだと勘違いしていたのだろう。頭が石器時代だった。大学に入って仙台に来て、僕はVHSとDVDが見れるデッキを買った。めちゃくちゃ重かった。ビデオの中では中二の僕が、30キロを徒歩で走破するというトチ狂った行事の中で豚汁を食っていた。笑っていた。ゲヘラゲヘラと笑っていた。なんて下品な笑いをする男なんだ…、と戦慄した。

その後、ビデオデッキは順調にぶっ壊れ、それでも何故かテレビに繋がれていて、ありえないくらい埃をかぶっていた。こないだようやく重い腰をあげた僕はそのビデオデッキを処分することにし、ついでにテレビも捨てようとしたけど、「ドラえもんが見れなくなるな」と思い、捨てるのを止めた。テレビを違う位置に移動させ、テレビがあった位置にレコードプレーヤーを設置した。レコードプレーヤーにはしばらく前に聴いたLifeguardsの「waving at the astronauts」が、これまたありえないくらいの埃をかぶっていた。Guided By Voicesのロバート・ポラードの別バンドなのだが、一体GBVと何が違うのかいまいち分からなかったりする。埃まみれのレコードは、ローファイ鮮度が5割増である。ロバートの調子っハズレな歌が部屋に流れる。水洗いして乾かしてから聴いてみる。何も変わらなかった。

部屋の掃除を進めていたと思ったら、突然眉毛カットに精を出す。細くなりすぎず薄くなりすぎず、自分としては赤ペン先生並の花丸をつけて、夜になってライブを見に行った。みんなが「えっ、えっ、その眉毛、マジ?」というような反応をしていたので「あれ、変?」と聞いたら、「まあ、眉毛っていうよりダサいよね、髪型…」と言われた。部屋の中でロバート・ポラードが笑った。