noise pop

生活

Somewhere In My Heart

「はい?いえ、ですから『九州男児』ですよ。…はい、そうです。『だん』は『男』です。はい…、ではよろしくお願いします」

サラリーマンの通話を駅のホームでたまたま聞いてしまい、すぐに携帯にメモした。地下鉄から降りて道を歩いていると今度は隣を歩く女性が「えー、もう嫌だー。切るよ?切る切る切る切る」と言っててそれが「kill,kill,kill,kill」に聞こえた。耳鼻科に通院した方が良いんじゃないかと思う。

どろうみのスタジオ。だんだん自分がBeat Happeningのキャルヴィン・ジョンソンになって来てるんじゃないかと錯覚するようなDIYな練習。なんでもありな雰囲気になってきた。節度は守りたい。キャルヴィン・ジョンソンは何年か前に仙台でライブしてて、その時の対バンがyumboだったんだよなー、という話を関本くんにしたら「繋がった!」と言われた。

昼から試験。4キロ先の会社まで歩いて行くというトーヘンボクのようなことをしてしまった。すぐに終わると思ったら長々と待たされ、終わったのがライブのリハーサル一時間前だったので、競歩の選手のような素早さで帰宅。途中で車に乗った男から「渡辺さんですか?」と言われたけど「そっす。渡辺っす」と応えていたらなにが待っていたのだろう。世界は知らないことだらけ。

プリマドンナライブ。会場について即リハ。終わるとTOPSのメンバーも到着して、「プリマドンナです。よろしくお願いします」と日本語で挨拶する頭がおかしい僕ら。なんとなくバーカウンターに行ったら日本酒もらったので飲み干す。また会場に戻ったらテキーラもらって飲み干す。よく考えたら今日何も食べていなかった。これはまずいな、と思うがもう手遅れな気がした。

開場してふらふらしながらアニークのライブを見る。今日は何と言うか知性が感じられたような演奏だった。相変わらずの冷静と情熱の間を行ったり来たりする、喜怒哀楽がはっきりしたところにぐっとくる。二階から見てて最後ら辺は笑っていた。

TOPSのライブはインディーポップにありがちな、表情をそぎ落としたような淡々とした演奏ではなく思った以上に心を揺さぶられる場面が多くて良かった。ギターの淡い音色とかタンバリンとか一本筋の光のようなシンセとか。もっと見たかった。最後の暴れっぷりはステージ袖から見てまた笑った。

そのあとに僕らの出番だったけど、セッティング中にDJの戸田さんがキュアーの「Boys Don't Cry」とかバズコックスの「I Don't Mind」とか流しててテンションあがった。僕らは新曲を一曲やった。

終わった後にTOPSのギターとボーカルから「シガー?シガー?」と言われたのでタバコをあげて話す。ギターのデイヴィッド君は僕のYoung marble giantsのTシャツに反応してくれたからとてもいい人なんだろうなと思い、「TOPS、ベリークール、超ク―ル」という、明日から駅前留学しなくてはいけないレベルの会話をする。デイヴィッド君は苦笑いしていた。困ったので近くにいたアニークのドラムのケンシロウくんのことを「せんだいいずべすとドラマー」と紹介した。僕の英語力に全員苦笑いした。ボーカルのジェーンさんは「仙台のみんなはとってもfineね!」ということを話してくれたので、たまたま近くにいたほなみちゃんを「せんだいいずきゅーてぃーがーる」と紹介しておいた。

ワイキキチャンピオンズには血沸き肉踊った。常人離れしたダンスを一人でしていたら、僕らのバンドのメンバーが笑いながらその様を撮影してツイッターにあげられた。ぶっ殺すと思ったけど、あらためて確認してみたらこれは俺が悪いなと思う。どうりで誰も俺の後ろにいなかった。打ち上げでDJを一曲だけやってThe Olivia Tremor Controlの「Love Athena」をかけた。


The Olivia Tremor Control - Love Athena - YouTube

「あなたたちの音源ない?」とジェーンさんに言われたので音源とバッチをプレゼントしたら「oh…リアリィー?リアリィーくれるの?サンキュー!」と言われ、ハグされたけど、相手が嫌がってないか心配だった。日本はもう少しハグに対してフラットになるべきだと思った。

人があまりいなくなったフロアにかかったアズテック・カメラの「Somewhere In My Heart」は、疲れた心に心地いい。


Aztec Camera - Somewhere In My Heart - YouTube

そのまま帰宅したけどあまりの楽しさとあまりの英語力の無さからボーっとしていた。ライブ見てても「疲れるな」と普段は思っているけど、こういうイベントは何回でも行きたいし出たいと思う。アニークの新しい音源を聴きながら寝た。言わずもがな名盤だった。絶対に明日筋肉痛になってるだろうな、という思いも吹き飛んでどこかに行った気がした。翌日、無事に筋肉痛になっていた。